勉強論

国公立大学医学部に入学するための勉強法 浪人生活開始編

 

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国公立大学医学部に入学するための勉強法 受験失敗編

浪人生活の始まりは、とある大学の講堂でした

予備校生徒がその講堂に集められて入学式をする訳です。まあ、桜が咲き乱れているいい場所に講堂がある+入学シーズンでもあるので、大学生たちが楽しそうに話しながらたくさん行き来したり花見をしたりしているわけです。そんな中を何とも言えない惨めな気持ちで1人、トボトボと講堂に向かったことを覚えています。

講堂に集められたあと、予備校の学長からの話を聞くわけですが、

「周りは楽しそうに大学生や社会人の人たちが花見をしていますね。あなた達はどうして花見ではなくこの講堂にいるんでしょうか。人生には上り坂、下り坂がありますが、あなた達はそのどちらでもありません。『まさかの坂』に落ち込んでしまい、この場所にいるのです。・・・・」

といったような話の内容だったと思います。「このつかみの話をするために、わざとこの講堂を会場にしたのか…」と顔が赤くなる様な屈辱を感じ、後の話はあんまり頭に残っていません。

それまで実家を出たことがなかった私ですが、予備校入学と同時に家を出て、予備校専属の寮に入りました。実家から離れてずっと寮で生活する。もちろん好きだったゲームは一切ない、というかテレビやネットもない生活。ほとんど牢獄のような印象を持つかもしれませんね。

予備校の寮の部屋は本当に必要最低限

部屋に入ると右手はすぐにユニットバスで目の前には机と本棚、机の隣にはくっつくようにしてベッド。広さにして4畳程度?くらいしかありません。ベッドと机があるせいで動ける範囲は1畳くらいしかありません。キャスター付きの椅子に座って、ちょっと蹴ると部屋のどこにでも手が届くくらいの広さです。自分の人生では最底辺の狭さの部屋でした。ほんとーに生活するためだけ、勉強するためだけ(当たり前ですが…)に用意された部屋という訳です。

ただ、予備校専属の寮だけあって、各階には自習室があり、10畳くらいの部屋にたくさん机が置いてあり、部屋で勉強するのに飽きたら自習室に行って勉強することができるなど、少し配慮もされていました。また、時々自習室に塾から講師がきてくれて講義をしてくれるなどのイベントもありました。

食事は朝と夕は寮で作ってくれていたのですが、思い出深いのは入寮して初めての夕食でした。当然友達もまだいませんから、一人で食事をしに行ったのですが、メインディッシュが自分が一番嫌いなエビフライ!(多くの人には好物でしょうから寮でも歓迎の意味で作ってくれていたんでしょうけれど) いきなり初日から食べませんと言えるほど神経が図太くはなかったので、泣きそうになるのをこらえながら何とかお腹に収めました。

寮生活で出会った変わった人達

はじめは慣れない寮生活・予備校生活でしたが、だんだん友達も出来、生活にも慣れていきました。でも、寮では本当に変わった人達と出会いました。お金がかかる専属の寮という背景もあったのか、医者の息子・歯医者の息子がとても多く、自分のように普通の家庭出身の浪人生は少なかったように感じました。

・ヘビースモーカー過ぎて、部屋の床がすべて吸い殻で埋め尽くされていて、火山灰のような雲が出来ている部屋で生活している人

・塾の授業が終わると寮の屋上でいつも空手の練習をしている人

・塾の授業が終わると寮に帰ってこないで、街中を夜まで歩いていて帰ってこない人

・複数人でつるんで、部屋のドアノブを盗んで遊ぶ人

・ユニットバスを全然掃除せずゴミを置きすぎて、ユニットバスがほとんどごみ屋敷になっている人

・予備校の4号館(実際には3号館までしかなくて、4号館は近くにあるゲーセンです)に通学している人

私はと言えば、いたって普通の部屋で真面目に浪人していましたが、寮の友達たちが漫画を持ってきては置いていくので部屋が漫画喫茶みたいになっていて、時々人が入ってきては漫画を借りていったり返しに来たりするような部屋になっていました。十分おかしいですね。

こんな形で、浪人生活がスタートしていきました。

 

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